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事例紹介

日本と中東・アジアとのビジネスの架け橋として、私たちジャミール商事が関わっている進行中のプロジェクトや、 新たに取り組みが決まったビジネスの事例をご紹介します。

事例1

2018年「風のまち」北海道・えりも町に風車2基を建設

- クリーンエネルギーで地球環境に貢献

クリーンエネルギー普及への貢献

クリーンエネルギーの活用は、地球環境の保護と社会の持続的成長のため、一層重要になってきています。冷房などにより特にエネルギー消費の多い中近東地域を拠点にビジネスを発展させてきた私たちは、早期からクリーンエネルギーの重要性に着目し、可能性の探求を続けて参りました。

私たちは2015年に、クリーンエネルギーによる発電事業で卓越した実績を持つFotowatio Renewable Ventures(FRV)社を取得し、アブドゥル・ラティフ・ジャミール・エナジーを設立。現在、太陽光発電事業については世界有数の実績を持つまでに至っております。同社が蓄積したノウハウを活用し、太陽光に風力を加え、中近東だけではなく、日本をはじめとするアジア太平洋地域への展開を進めております。

私たちはクリーンエネルギーのデベロッパーとして、用地取得、風況・日照調査、地質調査、設計、機種選定、建設、オペレーションに至るまで一貫展開するだけではなく、地域の方々との相互理解、交流を重視しております。また将来は、完成した発電設備の投資家への販売事業も行い、クリーンエネルギーの普及拡大に貢献したいと考えております。

風車の羽を取り付けるタワーポールの工事の様子

風車を立てる前の基礎工事の様子

風力発電を通じて北海道・東北地方の強風を貴重な地域財産として活用

21世紀のいま、クリーンエネルギーへの転換は、中近東地域だけでなく世界各国が直面する喫緊の課題です。アブドゥル・ラティフ・ジャミール創業の地であるサウジアラビアにも、北東、中央、西地域など風力発電に適した気候の土地があり、VISION 2030に掲げられた再生可能エネルギー目標を達成するべく、各種の開発計画が進んでいます。

近年、日本でも水力や太陽光等による発電量が増え、クリーンエネルギーへの気運が高まっています。2018年11月、私たちは日本有数の強風地域であり、風速10メートル以上の風が吹く日が年間260日以上ある「風のまち」北海道・えりも町において、小型風車2基を建設し、発電を開始しました。北海道、青森県、秋田県においても順次建設を進め、合計20基の発電設備を運転開始する予定です。

2019年度以降も、風力資源が特に豊富な北海道、青森県、秋田県を中心に、小型および中型風車を順次建設する計画です。土地に住む人々を昔から悩ませてきた強い風を地域財産ととらえ、風力発電のための貴重な資源として活用し、地元の方々と共生することで、地域社会に貢献できれば幸いです。

完成した風車

風力と太陽光を活用したクリーンエネルギー開発で地球の未来へ貢献

私たちアブドゥル・ラティフ・ジャミールは、現在進行中の小形風力発電の開発に加え、今後は中型風力、大型風力発電設備を展開、また、風車に隣接して太陽光パネルを設置することで、用地を無駄にしないハイブリッド発電プロジェクトの推進を計画しています。

2012年にエネルギー・環境関連サービス部門を新設して以来、私たちは一貫してクリーンエネルギーの開発と省エネへの注力を続けて参りました。また、経済発展と深いつながりを持つ環境問題を真摯に受け止め、ビジネスを展開する国々に持続可能なインフラを築くことを重要視しています。 地球の未来へ貢献するために、私たちはこれからも中近東や日本をはじめ、世界各地におけるクリーンで再生可能なエネルギーへの継続的かつ迅速な移行をリードして参ります。

事例2

日本発のサイバニクス技術で脊髄損傷の後遺障害患者の治療をサポート

- 医療用HAL®の中東展開を橋渡し

世界有数の 交通事故数による 後遺障害患者数

年間1万人以上の 脊髄損傷の後遺障害患者が 発生するサウジアラビア。 VISION2030を発表し、 新しい国づくりを進める同国にとって 重大な社会問題となっています。

サウジアラビア保健省データより

アブドゥル・ラティフ・ ジャミール本社の リハビリ病院へ 医療用HAL ®を導入

HAL®(Hybrid Assistive Limb®)は、 身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、 世界初のサイボーグ型ロボットです。( HAL®公式ぺージより) サウジアラビア国内で大規模な病院を運営するジェッダ本社が、 CYBERDYNE社の日本発の革新的な最先端医療技術である サイバニクス治療に着目し、導入します。 日本法人である弊社は、そのサポートをしていきます。

人が体を動かそうとしたとき、 脳から脊髄を通じて筋肉に電気信号が流れます。 HAL ®は、その信号を皮膚表面に貼ったセンサーで読み取り、 意思を反映した動作を実現します。 さらに、この随意運動を介して感覚神経信号が 脳にフィードバックされ、脳と身体の間で神経ループが再構築され、 脳神経系の機能が再生・改善されると考えられています。 これは交通事故での脊髄損傷に限らず、 脳卒中などによる手足の麻痺に対しても有効な 革新的医療技術と期待されています。

今回のプロジェクトでパートナーシップを組む両社は、 文化も歴史も異なる日本とサウジアラビアという国にそれぞれルーツを持ちながら、CYBERDYNE社は「人や社会を想いやる心」を掲げ、 アブドゥル・ラティフ・ジャミールは「人々の生活水準の向上」を希求するなど、根底には「人」に対する共通の想いがあります。 共に世界を舞台にビジネスを展開する企業として、これからも緊密に連携し、健全な社会の発展、 明るい未来の実現に向けて事業を展開していく所存です。

事例3

宇宙技術から生まれた断熱塗料による省エネルギーのソリューション

- GAINA(ガイナ)塗料の導入

日光を効率良く反射し 蓄熱を抑制

ロケットにも使われる宇宙技術を応用したガイナは、断熱・遮熱効果のある日本発のセラミック塗材です。船の甲板や建物の内外壁に塗布することによって、熱エネルギーを跳ね返し、船内や建物内に伝わる熱量を減らします。 年間を通して気温が高く、特に6月~9月には日中40度を越える日 が続く中東の国々では、快適な暮らしのために冷房が欠かせません。しかし、近年は地球環境の保護の観点から、エネルギーの削減や温室効果ガスの抑制が大きな注目を集めており、サウジアラビアでも2016年に発表されたVISION2030により、国内での省エネ意識が高まっています。冷房に使われるエネルギー消費量の削減策の一つとして、効率的で環境に負荷の少ない断熱技術が求められる中、私たちジャミール商事が辿り着いた解決策のひとつがガイナ塗料の導入です。

出典:WMO世界気象機関 http://worldweather.wmo.int/en/home.html

実証実験で証明された 平均約8度(最大13度)の断熱効果

私たちが既にガイナ塗料を導入している二つの事例を紹介します。一つ目は、北極海、赤道直下、ペルシャ湾や紅海など地球全体を航海する日本郵船の自動車運搬船(PCC)への塗布です(注1)。海上で直射日光を浴び続ける運搬船の船内温度は、通常の状態では50度〜60度まで上昇します。耐久性にも優れたガイナ塗料を船の甲板に塗布することで、電力消費を抑えた効率的な断熱を実現、乗組員の快適な生活空間の確保にも貢献しています。 二つ目は、使用電力の30%減を目指し、サウジアラビア ジェッダ市にあるモスクにガイナ塗料を塗布した省エネプロジェクトです(注2)。この実験では、モスク内の平均温度を約8度(最大では13度)も下げるという結果を得られました。塗布するだけで熱の侵入を防ぐガイナの技術は、エアコンの使用を抑制するため、発電のための燃料消費も抑えることができます。経済性とともに、化石燃料の節約、排出ガス量の減少にも貢献し、中東のこれからの新エネルギー政策への貢献が期待されます。

ガイナを撹拌している様子

【実験内容】

(注1) 自動車運搬船の甲板にガイナを塗布し、 塗布前と塗布後の温度変化を測定

  • 塗布箇所:甲板上の鉄板表面
  • 測定個所:塗布面の裏側に当る鉄板裏面
  • 測定時期:2016年3月下旬
  • 測定結果:塗布前40.9→塗布後34.0(-6.9℃の温度変化)

(注2) 空調を切ったモスク内の室内温度と 外気温との温度差を測定 (ガイナ未塗布/塗布の場合)

  • 塗布面積:約800m2(屋根+外壁)
  • 塗装期間:2016年7月22日~29日
  • 測定期間:2016年8月4日~9月4日
  • ガイナ未塗布:外気温と室内温度の差→室内が平均 -1
  • ガイナ塗布:外気温と室内温度の差→室内が平均 -8(最大-13℃)

モスク壁面へガイナを塗布している様子

日本発の革新的な技術や製品の 中東全域への導入を目指して

21世紀の社会・経済は、地球温暖化や資源の有効活用など、環境とエネルギーに関する課題に直面しています。国土の大部分を砂漠が占めるサウジアラビアという国で創業したアブドゥル・ラティフ・ジャミールは、環境の保全と持続可能な発展の重要性をいち早く認識、エネルギー効率の向上や資源の消費削減に取り組んできました。その日本法人である私たちジャミール商事も、日本発の優れた技術や製品を、中東社会や世界に広く紹介することで、環境問題やエネルギー問題の解決に貢献できると考えています。 今回、日進産業社のガイナ塗料を導入したように、私たちは今後も国境や文化を超えて企業と連携し、現代社会の課題へ向けたソリューション提案を続けて参ります。