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事例紹介

日本と中東・アジアとのビジネスの架け橋として、当社の進行中のプロジェクトや新規のビジネスの事例をご紹介します。

事例1

日本発のサイバニクス技術で脊髄損傷の後遺障害患者の治療をサポート

-医療用HAL®の中東展開を橋渡し

世界有数の交通事故数による後遺障害患者数

年間1万人以上の脊髄損傷の後遺障害患者が発生するサウジアラビア。VISION2030を発表し、新しい国づくりを進める同国にとって重大な社会問題となっています。

サウジアラビア保健省データより

本社アブドゥル・ラティフ・ジャミールのリハビリ病院へ医療用HAL®を導入

HAL®(Hybrid Assistive Limb®)は、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、世界初のサイボーグ型ロボットです。(HAL®公式ぺージより)サウジアラビア国内で大規模な病院を運営するジェッダ本社が、CYBERDYNE社の日本発の革新的な最先端医療技術であるサイバニクス治療に着目し、導入します。日本法人である当社は、そのサポートをしていきます。

人が体を動かそうとしたとき、脳から脊髄を通じて筋肉に電気信号が流れます。HAL®は、その信号を皮膚表面に貼ったセンサーで読み取り、意思を反映した動作を実現します。さらに、この随意運動を介して感覚神経信号が脳にフィードバックされ、脳と身体の間で神経ループが再構築され、脳神経系の機能が再生・改善されると考えられています。これは交通事故での脊髄損傷に限らず、脳卒中などによる手足の麻痺に対しても有効な革新的医療技術と期待されています。

今回のプロジェクトでパートナーシップを組む両社は、文化も歴史も異なる日本とサウジアラビアという国にそれぞれルーツを持ちながら、CYBERDYNE社は「人や社会を想いやる心」を掲げ、アブドゥル・ラティフ・ジャミールは「人々の生活水準の向上」を希求するなど、根底には「人」に対する共通の想いがあります。共に世界を舞台にビジネスを展開する企業として、これからも緊密に連携し、健全な社会の発展、明るい未来の実現に向けて事業を展開していく所存です。

事例2

日本発の正確で低価格な血液検査機器で、世界の健康課題に立ち向かう

-次世代型検査機器で目指す持続可能な医療インフラの構築

高精度な血液検査を   いつでも、どこでも

セルスペクト社の血液検査機器は、脂質・肝機能・血糖といった多項目の同時測定を可能とした「次世代型POCTデバイス」です。指先から採取したわずか1滴の血液をもとに、約5分で多くの項目の測定ができます。また、機器自体も小型軽量であるため、場所や条件に左右されず、いつでもどこでも検査が可能です。現在、セルスペクト社は日本国内において、健康イベントを開催し、多くの人々に健康チェックの機会を提供しています。

POCT(Point Of Care Testing / 臨床現場即時検査)

資本業務提携の背景

簡便な検査機器は、利便性と精度の両立が大きな課題ですが、セルスペクト社の場合、病院やクリニックで使用されている世界的に評価の高い機器に劣らない精度を実現できたことが、大きな競争力になっています。

当社は、低価格で便利に、かつ正確な健康チェックの機会を提供できる日本の革新的な医療技術を探している中で、セルスペクト社に大きな関心を持ちました。事業性や技術に関するデューデリジェンスを進めて行く過程で、医療機器として必要不可欠となる正確性と安全性を担保している点について、医師や専門家を交えながら深い議論を行い、それらを確認することができました。また、将来的に血液検査項目を大幅に拡張できる点、さらにそれらを低価格で実現できる点において、今後当社がターゲットとしている新興国地域の医療ニーズを十分に満たす可能性を見出すことができました。このように議論を重ねていく中で、セルスペクト社と今後のビジョンを共有できたことにより、2019年11月にセルスペクト社と資本業務提携契約を締結するに至りました。

今後の挑戦

創業75年を通して培ったネットワークを活用して、当社は、セルスペクト社と協力し、東南アジア・インド・中東・アフリカ地域における十分な医療環境が整っていない国や地域に対して、だれもがアクセス可能な医療インフラの構築を目指します。